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Sep 24, 2024
高気密高断熱住宅はスマホがつながりにくい?Wi-Fi環境の最適化ガイド
近年、住宅の快適性やエネルギー効率を向上させるために、高気密高断熱住宅の需要が増加しています。
高気密高断熱住宅は、構造の内外に高い断熱性を持つ素材を使用し、外部からの空気の侵入を防いで内部の温度を一定に保つため、エネルギー消費を大幅に削減できる経済的で環境にも優しい住宅です。しかし、高気密高断熱住宅に暮らす一部の方からは、「Wi-Fiがつながりにくい」「スマホで通話しているとぶちぶち切れて会話にならない」という声も聞かれます。
この記事では、高気密高断熱住宅がWi-Fi接続にどのような影響を与えるのか、詳しく見ていきたいと思います。
高気密高断熱住宅についてもっと知りたい方は下記リンクよりお問合せをしてみてください。
https://tanzawakoumuten.com/contact高気密高断熱住宅の特徴とは?
高気密高断熱住宅は、建物の外壁や屋根、床に断熱材を使用し、隙間を極力なくすことで気密性を高めた住宅です。
また、
これにより、外部の寒さや暑さを遮断し、室内の温度を一定に保つことができます。また、計画換気システムを導入することで、新鮮な空気を取り入れつつ、効率的に換気を行います。
このような設計により、冷暖房費の削減や快適な居住空間の実現が可能となります。Wi-Fiがつながりにくいのは、高性能住宅ならではの問題
Wi-Fiは無線通信技術の一つで、電波を使用してデータを送受信します。一般的に使用されるWi-Fiの周波数帯は、2.4GHzと5GHzです。
これらの電波は、壁や床などの障害物によって減衰します。
特に高気密高断熱住宅で使用される断熱材は、電波を反射・吸収する特性を持つものが多く、Wi-Fiの電波が届きにくくなることがあります。光回線に直接Wi-Fiをつないでいる場合は、当然、スマホの通話や動画の視聴などに影響がありませんので、安心してください。
Wi-Fiのつながりにくさは、以下のものが影響していると考えられます。
・家の構造体
・断熱材
・窓ガラス
・外壁材家の構造体
家の構造体によっては、Wi-Fiがつながりにくくなることがあります。
例えば、RC(鉄筋コンクリート)造やSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造の住まいでは、構造体に金属を採用しているために、電波が遮断されることがあります。木造住宅はWi-Fiに影響しないとされていますが、金属部材が多用されている場合にはつながりにくいという現象が起きる可能性があります。
断熱材
高気密高断熱住宅でWi-Fiにつながりにくくしているのは、断熱材と言っても過言ではないかもしれません。
高気密高断熱住宅は断熱材でぐるりと囲まれているわけですが、高性能な断熱材には遮熱層としてアルミシートが張り付けられています。
アルミシートの本来の用途は赤外線の反射ですが、同時に電波も遮蔽してしまうため、Wi-Fiをつながりにくくしてしまうのです。高気密高断熱住宅で使用される断熱材には、主に以下のような種類があります
1.グラスウール:繊維状の断熱材で、比較的電波の通過がしやすいですが、アルミシートに覆われている場合には電波の減衰が発生します。
2.ロックウール:火山岩を原料とした繊維状の断熱材で、グラスウールと同様に、アルミシートが張られている製品では電波の減衰が増します。
3.発泡プラスチック系断熱材(ウレタンフォームなど):比較的電波を通しやすい素材ですが、やはりアルミシートが張られた製品ではWi-Fiの電波が届きにくくなります。
4.セルロースファイバー:再生紙を原料とした断熱材で、比較的電波の通過がしやすいですが、密度が高くなると電波の減衰が発生します。
窓ガラス
高気密高断熱住宅の窓には「Low-Eガラス」が多く採用されています。
このLow-Eガラスは、ガラス表面に特殊な金属膜をコーティングした、夏は太陽の日射熱を適度に遮蔽し、冬は室内の温かい熱を逃がさない性能を持った複層ガラスです。金属を使用しているので、電波も反射してしまうことがあります。
外壁材
最近、住まいのデザインにこだわりを持つ方の間で人気なのが「ガルバリウム鋼板」など、金属を含む外壁材です。
ガルバリウム鋼板はアルミや亜鉛を主成分にしているため、電波障害の原因となる可能性があります。
Wi-Fi接続の改善方法
Wi-Fiの接続状況が悪い場合、接続状況を改善するための対策がいくつかあります。
お住まいの状況に応じて試してみてください。Wi-Fiルーターの位置を見直す
ルーターは家の中心に配置し、できるだけ高い場所に置くことが推奨されます。
これにより、電波が家全体に均等に広がりやすくなります。レピータやメッシュWi-Fiを導入する
レピータ(窓際まで届いている基地局からの電波を増幅し、屋内の電波状況を改善する装置)やメッシュWi-Fiシステム(複数のルーターを組み合わせて、家中どこにいても快適にネットが使える通信システム)を導入することで、家の隅々まで強力な電波を届けることができます。
携帯電話会社によっては、契約者には無料でレピータを貸し出している会社もあるので、ご利用のキャリアに問い合わせてみるとよいでしょう。
5GHz帯を利用する
2.4GHz帯よりも5GHz帯の方が障害物に対する透過性が高い場合があります。
ただし、5GHz帯は距離が短くなるため、家の広さやレイアウトに応じて使い分けることが重要です。有線接続を併用する
パソコンを使用する際、特に大容量のデータ通信が必要な場合や、安定性を求める場合には、有線接続を併用することが効果的です。
これにより、無線接続の影響を受けずに安定した通信が確保できます。最新のWi-Fi規格を利用する
Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)などの最新のWi-Fi規格を利用することで、従来の規格よりも効率的な通信が可能となり、電波干渉や減衰の影響を軽減することができます。
まとめ
高気密高断熱住宅は気密性と断熱性を高めるために、どうしても電波状況に影響しやすい建材や素材を多く用いなければなりません。
それが「Wi-Fiがつながりにくい」というデメリットの原因になりますが、高気密高断熱が生み出す「住環境の快適さ」というメリットはデメリット以上のものがあります。ルーターの配置やレピータ、メッシュWi-Fiの導入、有線接続の併用など、さまざまな方法を組み合わせて利用することで、高気密高断熱住宅でも快適なインターネット環境を実現できます。
適切な対策を講じれば、高気密高断熱住宅のメリットを最大限に活かしつつ、スマホやタブレットなどを問題なく使用することができます。
高気密高断熱住宅についてもっと知りたい方は下記リンクよりお問合せをしてみてください。
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