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Apr 26, 2023 |
スーパーウォール工法は地震に強い?耐震性に優れる秘訣3選!
新築住宅の購入は人生の中でも一番大きな買い物なので、デザイン性に優れ、快適な家を建てたいものです。
快適な家を建てるためには建築工法が重要であり、工法次第で快適度も異なっていきます。
そこで本記事では快適な住宅を建てるための有効な工法である、スーパーウォール工法について詳しく解説を行い、その特徴についても触れていきましょう。
スーパーウォ―ル工法とは?
大手建材メーカーの”リクシル”が開発した、木造軸組工法に耐震性能や断熱性を組み合わせた工法が、スーパーウォール工法です。その高い耐久性と断熱性から、現在では多くの建築住宅に活用されています。
スーパーウォ―ル工法の施工方法について
従来の木造軸組み工法では、”筋交い”と呼ばれる突っ張り棒を柱の間に設置して耐震性を確保していました。
一方、スーパーウォール工法は住宅全体に優れた耐震性能を持つパネルを取り付け、住まいの壁全体を活用して”面”で支えるモノコック構造です。
新しい建築工法として認識されていますが、従来の建築技術・工法を模範としているので、優れた耐震性・耐久性を誇っています。
モノコック構造と2×4の違いについて
従来の工法の中でも有名なものの1つに、”2×4(ツーバイフォー)工法”と呼ばれる工法があります。
2×4(ツーバイフォー)工法は北米で生まれた工法であり、住宅に使用される木材のサイズが”2インチ×4インチ”だったことが名前の由来です。2×4(ツーバイフォー)工法はモノコック工法の1種で、4面の壁、屋根、床の6面で住宅を支える構造として認識されています。
したがって、モノコック構造とほとんど同じ工法といえますが、強いていえば生まれた国が違う点が唯一の違いです。
スーパーウォ―ル工法の特徴
スーパーウォール工法を他の住宅工法には無い特徴があります。スーパーウォール工法の特徴として主に3つがあります。
スーパーウォールの特徴
・高気密高断熱である
・遮音性が高い
・耐力壁で地震に強い
高気密高断熱である
高い断熱性能と高気密性を持つスーパーウォール工法を活用すれば、
夏の暑さや冬の寒さにも十分に対応できます。
気密性が高く、住宅の外側からの冷気や熱気の侵入を防止できるので、室内の温度が快適に保たれます。また壁全体を断熱材で覆っており、断熱性能が高いので室内の温度を一定に保つことができるのです。
高断熱・高気密を保つことにより、室内の温度変化が減少して冷暖房にかかる費用を削減できるのもスーパーウォール工法のメリットといえます。
遮音性が高い
スーパーウォール工法では気密・断熱パッキンを使用した高気密施工と、複層ガラス仕様の断熱サッシの働きにより高い遮音性を実現しています。
内から外への音漏れを防ぐと同時に、外からの騒音なども低減できるのもメリットです。このような優れた遮音性によって、ストレスの少ない生活環境が保たれます。
耐力壁で地震に強い
スーパーウォール工法は前述でも解説した、優れた耐震性能を持つモノコック構造を採用しており、地震に強いのも特徴の1つです。
また、住宅の壁全体を強度の強いスーパーウォール工法耐力壁”で覆っているので、地震による揺れにも強いという特徴があります。住宅全体の耐震能力は、耐震壁の設置方法や量によって異なり、場合によって強度が異なる可能性も高いです。
しかし従来の木造軸組工法と比較しても、劣らぬ耐震性能を誇っている優れた工法といえます。
スーパーウォ―ル工法が地震に強い理由
スーパーウォール工法はさまざまな観点から考えても、従来の工法に勝る性能を誇る優れた工法です。利用することで多くのメリットを得ることができます。特に耐震性が強い工法として広く認識されています。なぜスーパーウォール工法は地震に強い秘訣は3つあります。
スーパーウォール工法が地震に強い秘訣
・面で地震の揺れを受け止める
・耐力壁を活用している
・剛床が水平方向の力に強くなる
面で地震の揺れを受け止める
従来の工法の場合は、地震発生時に筋交いに力が集中して折れて、外の壁に筋交いが飛び出す形で倒壊してしまうケースが多く見受けられました。
一方、スーパーウォール工法の場合は、壁が一体化して”面”で地震の揺れを受け止めるので、地震の衝撃が分散されます。力の効率的な分散により、高い耐震性能を可能にしている工法がスーパーウォール工法なのです。
耐力壁を活用している
スーパーウォール工法では効率的な耐震性を実現させるために、壁倍率は最も高い5倍の耐力壁を使用しています。したがって、優れた耐震性を持つことは勿論のこと、この耐力壁をバランスよく設置することで、耐震性能をさらに向上させることも可能です。
そして高性能な耐力壁は、構造用合板OSBと断熱材を一体化させることで、建築基準法で木造最高レベルの”壁倍率5倍”を可能にしました。
この優れた耐力壁を基本パネルと組み合わせながら建築していくことで、優れた耐震性能を実現しているのです。
「剛床」が水平方向の力に対しての耐性が強くなる
一般的な住宅工法では床の強度を高めるために根太を使用しています。
一方、スーパーウォール工法では”剛床”という下地の合板を厚くして梁に直接設置する床組を採用しています。
スーパーウォール工法ではこの剛床を利用しているので、住宅の床部分が地震の”横揺れ”に対しての耐性が強くなります。住宅壁部分のモノコック構造に加えて、床部分を剛床工法で建築することにより、地震に強い住宅を作り上げているのです。
まとめ
新築住宅は一生に”一度の買い物”ともいわれ、購入するのであれば壊れにくく、頑丈な家を購入したいですよね。
そこでスーパーウォール工法を活用して頂ければ、最適な住宅が完成します。
今後新築住宅の購入を検討されている方は、ぜひ本記事を参考にして頂き、スーパーウォール工法で理想的なマイホームを建てて下さい。